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サーフクラムとホッキ貝:アークティック種と大西洋種を解説

サーフクラムという名前を共有しながら、まったく異なる2つの製品があります。寿司用にスライスされる先端の赤いナガウバガイと、ストリップやチャウダー用のむき身になる大型のアメリカウバガイです。両者と日本の近縁種の違いを解説します。

  • BSA Food Products 調達チーム
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サーフクラムはバカガイ科(Mactridae)の大型の貝で、波の打ち寄せる砂浜や沖合のバンクの砂に潜って暮らしています。取引ではこの名称が主に2つの種を指しますが、販売の場面では両者にほとんど共通点がありません。カナダ沖合のバンクで獲れるナガウバガイ(アークティックサーフクラム)は、ボイル・冷凍されてホッキ貝として寿司飯にのせて提供され、甘い風味と、加熱すると足に現れる鮮やかな赤い先端が珍重されています。米国東海岸のアメリカウバガイ(アトランティックサーフクラム)は量販向けのクラムで、フライ用のストリップ、チャウダー、缶詰のむき身になります。

本プロフィールでは両種に加え、もともとホッキ貝の名で呼ばれていた北日本のウバガイ(サハリンサーフクラム)も取り上げ、生態、漁業、呼び名、厨房での使い方、そしてバイヤーが陥りやすい名称の落とし穴を解説します。寿司用にボイルしたナガウバガイと、ご要望に応じたアメリカウバガイのむき身とストリップは、冷凍ホッキ貝のページに掲載しています。

要点

  • カナダ沖合のバンクで獲れるナガウバガイ(Mactromeris polynyma)は国際的な寿司市場のホッキ貝で、ボイル・冷凍されており、先端が赤くなっています。
  • アメリカウバガイ(Spisula solidissima)は成長の速い米国のクラムで、ストリップ、チャウダー、缶詰のむき身に加工されます。
  • ホッキ貝という名は、北日本のウバガイ(現在の学名はSpisula sachalinensis)から始まりました。
  • ナガウバガイは成長が遅く数十年生きることもあり、カナダはバンクごとに個別の漁獲枠を設けてこの漁業を管理しています。

サーフクラムとは

サーフクラムは、動きやすい砂地に適応した、滑らかで頑丈な幅広い三角形のクラムです。潮流や波で堆積物が絶えず動くような場所で海底の表面のすぐ下に潜り、水管から水を取り込んでプランクトンをこし取ります。厨房で珍重されるのは足で、これは貝が砂を掘るのに使う、大きく筋肉質な舌状の器官です。寿司の取引で下処理した足が「舌(タン)」と呼ばれるのはこのためです。閉殻筋やその他の身は、チャウダー、刻みクラム、その他の加工品に回されます。

種を見分ける最も有効な手がかりは色です。カナダ水産海洋省(DFO)によると、ナガウバガイではほとんどの個体の足と外套膜が紫色で、ロブスターと同じように加熱すると赤くなります。ウバガイの足は生ではほぼ黒に近い暗色で、やはり加熱すると赤みを帯びます。アメリカウバガイの身は淡いクリーム色で、色の付いた先端はまったくありません。

サーフクラムの種類の比較

サーフクラムと並んで取引される種(一般的な特徴。サイズはDFO、NOAAなどの公表資料による)
種名称産地サイズと外見主な用途
Mactromeris polynymaナガウバガイ(アークティックサーフクラム、スティンプソンズサーフクラム)。寿司ではホッキ貝北大西洋と北太平洋の冷水域。カナダ大西洋岸沖のバンクロー(Banquereau)とグランドバンクで商業的に漁獲通常75~125mm。紫色の足が加熱すると赤くなるボイルした寿司・刺身用の足(タン)
Spisula sachalinensis(旧学名Pseudocardium sachalinense)サハリンサーフクラム。ウバガイ(標準和名)、ホッキガイ(漁業上の名称)北日本、特に北海道から、北はサハリンと千島列島まで生ではほぼ黒に近い暗色の足が、加熱すると赤みを帯びる生または湯通しで寿司・刺身に。米料理
Spisula solidissimaアメリカウバガイ(アトランティックサーフクラム)、サーフクラム、バークラム、ヘンクラム、シークラムセントローレンス湾からハッテラス岬まで。主にニュージャージー、ロングアイランド、デルマーバの沖合とジョージズバンク最大約22cm。身は淡色クラムストリップ、チャウダー、刻みクラム、缶詰
Mactra chinensis日本ではアオヤギまたはバカガイ東アジアの浅い砂浜沿岸より小型で殻が薄い寿司。貝柱は小柱として提供
Arctica islandica(サーフクラムではない)オーシャンクアホッグ、マホガニークラム北大西洋の沖合。サーフクラムと並んで漁獲より丸く、黒い殻皮に覆われた殻チャウダーとスープ用のむき身

Mactra chinensisはアオヤギとして寿司のメニューでよく見かけ、その小さな閉殻筋である小柱も、それ自体が独立したネタとして提供されます。ヨーロッパにはより小型の近縁種Spisula solidaがあり、中国の加工業者は地元のMactra属のクラムのむき身をスープや調味料用に乾燥させています。この製品は干し貝(クラム)のページで取り上げています。

ナガウバガイ:世界の寿司店のホッキ貝

DFOはナガウバガイを、殻長75~125mmの大型のクラムで、大西洋と太平洋の両方で、水温が15°C未満に保たれる中粒から粗粒の堆積物に生息すると記述しています。成長が遅く長寿で、これまでに年齢が査定された最高齢の個体は56歳を超えており、バンクローでは個体群の半数が成熟するのは約8歳、殻長45mmになってからです。こうした特性から、漁獲圧の高かった貝床が回復するには長い年月がかかることがあります。

カナダの沖合クラム漁業は1980年代半ばにスコシア大陸棚で始まり、1989年にグランドバンクスへ拡大しました。少数の専用の冷凍工船が年間を通じて操業し、海水の噴流で砂をほぐして貝を鋼鉄のかごに取り込む噴流式桁網を曳いており、漁獲の多くは船上で加工・冷凍されます。漁獲量はバンクごとに漁獲可能量(TAC)として設定され、少数の許可保有者に固定の比率で配分されています。同じ桁網には、オーシャンクアホッグ、ノーザンプロペラークラム、グリーンランドコックルもかかります。

ナガウバガイの市場の歴史は、今日の位置づけをよく説明しています。DFOによると、当初は米国の加工業者への販売が期待されていましたが、なじみのあるアメリカウバガイとは色が見た目にはっきり違ったためその期待はしぼみ、業界は似た貝がすでに食べられていた日本に目を向けました。現在では、世界中の寿司カウンターでホッキ貝として販売されています。中国語圏の市場では、ボイルしたカナダ産のナガウバガイは「北極の貝」を意味する北極貝として販売されていますが、中国の資料ではこの名称や、日本語に由来する北寄貝をウバガイに当てることもあるため、学名のほうが確実な拠り所です。

アメリカウバガイ:ストリップとチャウダーを支えるクラム

アメリカウバガイ(Spisula solidissima)は北大西洋西部に生息する非常に大型のクラムです。NOAA Fisheriesによると、殻長は最大約8.9インチ(22.6cm)に達しますが、7.9インチを超えるものはまれで、寿命は最長35年です。稚貝は水深30~80フィートの細砂から中粒砂に着底し、成貝は波打ち際から160フィートを超える深さまで分布します。成長はナガウバガイに比べて速く、5~7年で約5インチになります。

米国の漁業は噴流式桁網を用い、ニュージャージー沖とデルマーバ半島沖に集中しています。中部大西洋漁業管理委員会とNOAA Fisheriesがオーシャンクアホッグと合わせて管理しており、1990年から導入されている個別譲渡性割当(ITQ)制度のもと、管理当局が年ごとに適用を停止できる最小サイズ規制が設けられています。NOAAは加熱した白い身を、穏やかで甘く、歯ごたえのある食感と表現しています。漁獲物は活貝ではなく加工品として販売され、足はパン粉をつけて揚げるクラムストリップ用にスライスされ、残りは刻みクラム、チャウダー、スープ、詰め物、ブロス、缶詰のクラムになります。

日本のホッキ貝:ウバガイ

日本で本来のホッキ貝といえばウバガイです。WoRMSは現在この種をSpisula属に置き、Spisula sachalinensisとしていますが、日本の文献や多くの取引書類では今も旧学名のPseudocardium sachalinenseが使われています。標準和名はウバガイ(姥貝)で、ホッキガイ(北寄貝)は漁業や市場での名称であり、アイヌ語のpokseyに由来するといわれています。本州中部から北は北海道を経てサハリン、千島列島、ロシア極東まで分布します。この貝の主要な水揚げ港の一つである北海道の苫小牧市はホッキ貝を「市の貝」に定めており、ホッキカレーが地元の名物になっています。

日本ではホッキ貝は、足がまだ暗色の生の状態でも、先端が赤くなる程度にさっと湯通しした状態でも、刺身や寿司として食べられます。炊き込みご飯などの米料理にも使われます。輸入されたナガウバガイはボイル済みの冷凍品という形で同じ役割を担っており、2つの名前がメニュー上で一緒に扱われるのはこのためです。

サーフクラムの使い方と見分け方

  • 寿司と刺身:開いたホッキ貝の足を寿司飯にかぶせる握りや、スライスした足を刺身の盛り合わせに。赤と白のコントラストが見どころです。
  • 米国:ニューイングランドをはるかに越えて定番メニューになっているパン粉付きのフライドクラムストリップに加え、チャウダー、詰め物、缶詰の刻みクラム。
  • 日本:北海道のホッキ貝の刺身、ホッキ貝ご飯、ホッキカレー。寿司カウンターではアオヤギと小柱。
  • 中国と香港:冷やして刺身の盛り合わせで出されるナガウバガイと、スープや粥に使われるMactra属の干したむき身。

紛らわしい名称がいくつかあります。ホッキ貝は日本の種とカナダの種のどちらも指しうるため、オファーには学名を記載すべきです。ニューイングランドの「ホールベリー」のフライドクラムはサーフクラムではなくソフトシェルクラム(Mya arenaria)で作られ、クラムストリップのほうがサーフクラムです。ベイビークラムとして取引される小型のマルスダレガイ科の貝は、「サーフクラム」と表示されていても別の科に属します。これについてはクラムの種類ガイドで取り上げています。沖合のサーフクラムの貝床は麻痺性貝毒のモニタリング対象となっており、ボイル済みですぐに食べられるロットの漁獲と取り扱いの記録は冷凍貝類の仕入れガイドにまとめています。パスタやスープに殻付きで使う小型のクラムは冷凍アサリ・ハマグリをご覧いただき、メニューに合わせてナガウバガイとアメリカウバガイの選択肢を比較なさる場合は、サーフクラムの仕様についてお問い合わせください。

本ガイドは一般的な貿易情報であり、法律上・規制上の助言ではありません。要件は市場によって異なり、変更されることがあります。ご発注前に、通関業者または所管当局に最新の規則をご確認ください。

よくあるご質問

よくあるご質問

ホッキ貝はサーフクラムと同じものですか?

ホッキ貝はサーフクラムを指す日本の名称ですが、2つの種を含みます。日本ではもともと北海道と本州北部のウバガイを指し、こちらは生でも食べられます。国際的な寿司の取引では、ホッキ貝の大半はカナダ大西洋岸産のナガウバガイで、ボイル・冷凍して販売されます。米国のアメリカウバガイは身が淡色の3つ目の種で、ホッキ貝としては使われません。

サーフクラムはなぜ赤いのですか?

ナガウバガイとウバガイでは、足は生では紫色または暗色で、加熱するとその色素が赤く変わります。ロブスターやエビの殻が赤くなるのと同じ仕組みです。加工業者は貝を湯通しまたはボイルし、それによって寿司で見られる鮮やかな紅色の先端が生まれます。アメリカウバガイにはこの色素がなく、これが製品を見分ける簡単な方法の一つです。色は天然のものであり、着色料を加えた場合はその旨を表示しなければなりません。

サーフクラムはどこで獲れますか?

国際的に販売されるナガウバガイは主に、ノバスコシア沖とニューファンドランド沖のバンクローとグランドバンクで、カナダの工船によって漁獲されています。アメリカウバガイは米国東海岸沖、特にニュージャージー、ロングアイランド、デルマーバ半島の沖合とジョージズバンクで桁網により漁獲されます。ウバガイは北日本、特に北海道で漁獲され、近隣のロシアや韓国の海域にも分布しています。

サーフクラムはどのような味ですか?

ボイルしたナガウバガイは甘く穏やかで、ほのかな磯の風味と、シャキッとしてやや歯ごたえのある食感があり、寿司や刺身に向いています。アメリカウバガイの身は穏やかで甘く、より歯ごたえがあり、その風味はパン粉付けやフライ、チャウダーでの長時間の煮込みを経てもよく残ります。いずれも強い魚臭さがあってはならず、酸っぱい臭いやアンモニア臭は取り扱いに不備があったことを意味します。

クラムストリップはサーフクラムから作られていますか?

はい。クラムストリップは、アメリカウバガイの大きな足をスライスし、パン粉をつけて揚げたもので、通常は冷凍で販売され、パン粉付けまで済ませたものもあります。ニューイングランドのクラムシャックで出される「ホールベリー」のフライドクラムとは別物で、こちらはソフトシェルクラムを腹わたごと丸のまま使います。サーフクラムの残りの部分は、刻んだり細かく切ったりしてチャウダー、スープ、詰め物に使われます。

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